月夜桜閲覧室

管理人の戯言(日常・二次三次元の萌え)+創作小説です。

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SS『鏡の中』

  1. 2008.
  2. 04.
  3. 16
  4. (Wed)
  5. 16:17
我々は、世界を護るために捕らえたのだ。

黒い鳥と、紅い蝶を。


そして、二度とその二つが出逢わぬように、『裏』と『表』にそれらを封じ、更に封じた場所を『隠した』

しかし、黒い鳥と紅い蝶は互いを呼び合う磁石。

世界を創造し、破壊する『絶対者』。

世界が起動修正できないほどの歪みを抱えたときに、世界はその二つによって、砂塵に帰される。
だから、我等は間違えてはいけないのだ。


だが、世界は歪み始める。

「永遠なんて、無いんだよ」

そうして、黒い鳥は赤い蝶を探しに、空へと舞い上がる。

「SS『鏡の中』」の続き▽













其処にあるのは、ただ、何の変哲もない、姿見。

誰も寄り付かなくなった、古い蔵の中に、ただ一枚の布を被せて麻縄で固定され、放置された、ただの鏡。

しかし、その布には『何か』を封じるための呪がかけられてあり、麻縄にも同様の呪がかけられてあった。


その効果で、その鏡は誰にも見えないし、触れられない。


彼は、其れを探していた。


重く閉ざされた蔵の扉を開け、彼は鏡の前に立ち、愛おしそうにその鏡を見つめ呟く。

布も麻縄も、虚しく蔵の床に投げ捨てられ其の役目を果たす事は無い。

「やっと見つけた。……逢いたかったよ。………叶胡」





「其処から、出たいかい?」

貴方は、そういって鏡の中の私に微笑みかけたわ。
不思議ね、私は貴方の顔を、存在をその時まで全く覚えていなかったの。

「ええ…此処は、とても冷たいの」
貴方は、そう答えた私に手を、差し伸べた。
「おいで。外の世界に出してあげよう」
鏡の中に差し入れられた手。
私は其の手を、握った。

氷のように冷たい手だった。
けれど。
…私はその冷たさが、とても暖かく心地良かった。
懐かしかった。


まず、指先が外気に触れた。
共に、紅い光の蝶がふわり、と舞い出る。
それは、流れる空気に溶けるようにして、粒子となり消えてゆくが彼女が此方の世界に、其の身を現すと共にその蝶は流出し続け、その量は段々増えてゆき、最終的にはその空間を埋め尽くすほどにまで、あふれ出す。

現れた女は、紅かった。
紅の着物に赤い瞳。
艶のある髪だけが、漆黒。


彼女が最初に見たのは、黒い服を身に纏った男だった。

黒い髪、黒いシャツにスーツ。
瞳が彼女のように紅く輝く。


双方の肌の色は、雪の様に白い。


そうして、私達は再会したわ。


彼女は、目の前の男の姿を視界に捉えると、自然とひとつの名前を紡いだ。
「砂鶴…」
その声を聞いた男、砂鶴は彼女を抱き寄せる。

「おかえり、叶胡…探していたよ。……さぁ、この世界を、壊しに行こう」
「そうね、此処はもう終わりだわ」





そして、また新しい世界が創造される。
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プロフィール

氷櫻音羽

Author:氷櫻音羽
北に生息する妄想族。
主食は妄想。
ずっと二次元とラルクが好きだったけれど、KAT-TUNのデビューと共に三次元にも目覚めた駄目人間。

人生の岐路で迷走中のアラサーヲタク(涙)

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